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東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)様
導入事例
東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)様
-「WPI」研究拠点-
先端材料の高度な構造評価・解析に貢献する多目的X線回折装置 SmartLab
東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)様
http://www.wpi-aimr.tohoku.ac.jp/jp/index.html
○バルク金属ガラス ○材料物理 ○ソフトマテリアル ○デバイス・システムの4つの材料研究グループと数学ユニット、インターフェースユニットの連携により、従来の材料科学に数学的視点を導入し、予見に基づく材料創製を可能とする新学理構築を目指す、他に類を見ない材料科学研究所。 WPI-AIMR拠点内には2014年3月現在4台のSmartLabが設置され稼働しています。
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導入製品
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・全自動水平型多目的X線回折装置 SmartLab |
用途
粉末から薄膜、ナノ材料まで、幅広い材料に対応できる多目的X線回折装置。
分析手法や各種材料に最適な測定テクニックを知り尽くしたリガクの測定スペシャリストが、そのノウハウをパッケージ化することに成功し、業界ではじめて装置が最適条件を教えてくれるガイダンス機能を実現した装置です。膜厚測定、配向測定、粒径空孔径分布測定など、従来難しかった薄膜材料の測定を、専門的な知識がなくとも可能にしました。


導入背景
世界において頭脳循環と呼ばれる人材の流動化が進むなか、文部科学省が平成19年度に開始した「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」は、世界から第一線の研究者が集まる頭脳循環のハブとなるような、優れた研究環境と高い研究水準を誇る「世界から目に見える研究拠点」を日本に形成することを目指すものです。東北大学の原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)は、その全国拠点の1つで、材料科学における世界拠点となるべく、異なる材料に共通の機能発現の原理解明、予見に基づいた新物質・新材料の開発、社会への貢献を目指したデバイス・システム開発が行われています。
AIMRでは、材料の基本原理を探究し新材料開発のための基礎を築く「材料科学」に「数学」の視点が導入されています。そこで見出される新学理をもとに、物質を原子・分子レベルから確実に理解・制御することで、創エネルギー、省エネルギー、環境浄化に資するグリーンマテリアルを創製し、社会に貢献することが目指されています。材料の基本を形作っている原子・分子の構造を正確に理解することは、東北大学の強みである材料科学において重要な位置を占めています。
X線回折装置は、共通利用を目的とした材料分析機器選定のための事前調査において、導入の要望が高い分析装置でした。そこでAIMRでは、個々に用途・目的を突き詰めた機器もあるなか、研究者のさまざまな要望をかなえるものとして、またサポート体制もしっかりしているX線回折装置という汎用機を導入することにされました。
実際、共通機器室への設置後、稼働率は高く、共通共用部分の効率化において実績を出されています。
そこで今回、X線回折装置としてSmartLabを選定、導入された研究支援センターでお話しを伺いました。
SmartLabを選んだ理由
対象は粉末から薄膜、バルクまで幅広く
X線回折測定では、測定対象が微量・極薄膜のケースが多く、微量試料を測定しやすくかつ高分解能に測定できる装置が必要でした。SmartLabの高出力X線源、キャピラリー回転試料台、CBO-f(微小部測定光学系)、In-plane光学系やマッピング光学系はその目的にジャストフィットしました。
薄膜試料では、厚み数ナノから数10ナノメートルに成長させた薄膜上に積まれた数ナノメートルを評価できる必要があります。例えばチタン薄膜上に形成された酸化チタンの厚さ・表面状態やその結晶構造を正確に評価できるX線回折装置が必要でした。さらにSmartLabでは他社製品に比べてノイズの少ないデータが取れていました。あらゆることをできるだけ精度高くできるようにしたいという要望に応えてくれる装置です。
研究支援センターの運営体制
AIMRでは世界トップレベルの主任研究者が集まり、約150名の研究者の内およそ5割が外国人スタッフです。多くが任期付きの研究者で構成されていますので、すぐに実験できること、外国人でも使えるようにすることが必須です。
装置の維持管理技術だけでなく、研究者としての見識を持ち、相談を受けた実験・測定について最適のアレンジ・サポートができるスタッフが常駐しています。
またX線装置の取り扱いには資格が必要なので、AIMRの安全衛生管理部門とも連携し、取り扱い講習を随時受けられるようにしています。
今後への期待
その時々に発生する個別の問題を解決するだけでなく、広い視野に立ったサポートをお願いしたいです。例えば、リートベルト法を用いた結晶構造解析では、ソフトウェアの使い方だけでなく、結晶学全体についての予備知識を含めた講習をしていただけると、他の測定法も含めたX線回折に関する理解が一気に深まり、測定の幅も広がると思います。
最近は装置も、操作ソフトも解析ソフトもブラックボックス化し、結果は出るが、途中の過程が分からないことが多いように思います。正しいデータが取れているか、測定条件が適正であるか、正しく解析できているかが常に問題になります。特にこの3つの中でも、正しく解析ができているかどうかを見極めるのが一番難しいと感じています。研究者からの解析に関する相談にも対応できるよう、解析ソフトを自信を持って使いこなせるようになるようなサポートも望んでいます。