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単結晶構造解析ツール

 

製品一覧

MicroRTTM(室温用マウントシステム)

常温測定の結晶のマウント用ツールです。キャピラリに封入する手間を、劇的に軽減します。結晶をすくい、MicroRTをかぶせるだけです。
クライオ条件が確立していない結晶のスクリーニング、空気中の酸素によるダメージを受ける結晶や、揮発性の高い溶媒で析出した結晶の測定にお薦めします。
標準タイプとCopperタイプがあります。Copperタイプは、クライオ測定に最適です。

特長

  • MicroMountを使用することで、結晶のハンドリングが容易
  • 微小結晶のマウントが可能
  • キャピラリの撥水コーティング等の下準備が不要
  • 結晶の回収が可能
  • クライオ測定に移行可能
  • 既存の装置で使用可能
室温用マウントシステム 標準タイプ 室温用マウントシステム Copperタイプ

 

結晶の乾燥防止のために、MicroRTの先端に溶媒または水を入れておきます
長時間測定を行なう場合は、結晶の乾燥防止のために、MicroRTとベースの間にミネラルオイルやグリースを少量付けておくことをお勧めします

※ 室温用マウントシステムは、MicroMount(またはMicroMesh), Goniometer Base, MicroRTの3種類のツールが必要になります。(下図参照)

MicroMeshesTM

MicroLoopsLD

MicroMountTMの利点を生かした、新しい結晶マウントピンです。結晶マウント部がメッシュ状になっているため、微小結晶や板状結晶を扱いやすく、クライオ測定用マウントピンとしてだけでなく、ソーキング時の結晶のマニピュレータとしても使用できます。

室温用マウントシステム(MicroRT)と組み合わせて、微小結晶がタンパク質結晶であるか どうかをチェックしたり、分解能のチェックを行なうのに適しています。もし良好な結晶であった場合は、結晶を回収しシーディング法の種結晶として用いることも可能です。

MicroMountTM

特長

  • 結晶のハンドリングが容易
  • センタリングが容易
  • 結晶周囲の母液量を最少化
  • 低バックグラウンド
  • 微小結晶に対応
  • 自動センタリングに対応
  • マイクロフォーカスビームラインに最適
  • 既存の装置で使用可能
  • ナイロンループに比べてバックグラウンドへの影響が
    少ないKapton®ポリイミド製フィルム
  • 湾曲させることで強度が向上し、クライオの気流にも
    曲がらない
結晶マウントした様子 バックグラウンドへの影響
Thorne et al., J. Appl. Cryst. (2003). 36, 1455-1460

フィルム部の構造

  • マウント部(A)(B) … 5μm~600μmの結晶サイズに対応
  • 母液だまり(C) … 結晶マウント部(A)から排出溝(D)経由で余分な母液が集められる
    (ろ紙を使い除去可能)
  • 十字マーク(E)およびサイズマーク(F) … 結晶の位置と
    サイズの自動認識が可能
フィルム上のパターン MicroMountTM
左から20, 50, 100μm

Goniometer Base

MicroMount, MicroMesh用のGoniometer Baseです。CopperタイプとCopper無しタイプがあります。クライオ測定を行なう場合は、Copperタイプがお薦めです。
Copperタイプの、ゴニオメータヘッドから結晶マウント部までの高さは、18mmです。
両タイプとも、室温用マウントシステム(MicroRT)に対応しています。

特長

  • MicroMountを使用することで、結晶のハンドリングが容易
  • 微小結晶のマウントが可能
  • キャピラリの撥水コーティング等の下準備が不要
  • 結晶の回収が可能
  • クライオ測定に移行可能
GoniometerBase 左はCopperタイプ GoniometerBaseに取り付けたところ

Goniometer Bases-Brass

真ちゅう製試料ピン-低分子結晶に最適-

Base B4(GB-B4-x)はIUCr規格の"brass pin"タイプの試料ピンです。従来の試料ピンに比べ、中心の穴の直径が狭くしてあるため、MicroMountTMやグラスファイバーなどが装着しやすくなっています。また、上端の外径を2mmとしてMicroRTTMを装着できるようにしてあるため、溶媒を含んだ結晶を室温で測定する際にも威力を発揮します。

真ちゅう製試料ピン
低分子結晶に最適
規格

Reusable Goniometer Base:B1A

MicroMountやMicroLoopsを挿すだけで固定できます。接着剤で固定する必要がありません。どこまで挿入するかにより、結晶の高さを変更することも可能です。
ループの交換が容易なため、選別した結晶の大きさに合わせて、最適なループに変更することができます。従来のように、いろいろな大きさのループを取り付けた複数のベースを、あらかじめ用意しておく必要はありません。
ベースは何度でも使用できるため、手間とコストを大幅に削減することができます。

特長

  • クライオ条件下でも使用可能
  • 高耐久性
  • MicroRTとの組み合わせも可能

Dual-Thickness MicroLoopsTM LD

MicroLoopsTM には従来型のループには無い、下記のような特徴があります。

  • 剛性が高いため結晶のマウントが容易です。吹付け低温装置による振動もありません。
  • 首部分が面取りされているため先端が見やすくなっています。深い角度で結晶をすくう必要のある、狭いウェルからの結晶の取得も容易です。
  • 従来型のループと比較して、バックグラウンドが3分の1に減少します。
  • 結晶位置の再現性が良いため、センタリング時の調整も容易です。

これらMicroLoopsの特長に加え、LDシリーズには下記の特長があります。

  • ステンレスポストの先端からループまでの距離が長いため、ステンレスからの回折線が出にくくなっています。
  • 首部分が細いため、結晶化ドロップへの影響を最小に抑えることができます。結晶の取得が容易となるため、迅速なマウントが可能です。
  • 20ミクロンから300ミクロンのまでの8種類を用意しています。

※ 結晶マウント部の径300µm以上のサイズをご希望の場合、
Dual Thickness MicroLoops(300, 400, 500, 600µm)をお勧めいたします。

MicroToolsTM KIT 1

MicroLoopsLD

MicroToolsTMKIT 1は結晶のハンドリングとサイズを測定するための20種類のツールからなっています。素材はMicroMountと同じ柔軟なポリイミドフィルムです。
先端は湾曲しているためにしっかりとした形状を保っていますが、ウェルやスライドグラスに密着する柔軟性も兼ね備えています。金属でできているツールと比較して結晶へのダメージを緩和することができます。
MicroToolsはそのままX線測定に使用することも可能です。ツールは太さ0.64mmのステンレスピンに取り付けられています。付属のシャープペンシルなどの先端に取り付けますと使いやすくなります。

 

MicroToolsTMKIT 1には次のツールが含まれています。

  • MicroSpoonTM: 大中小3種類。プレートに癒着した結晶をはがしたり、クラスター状の結晶の分離に使用します。
  • MicroChiselTM: 大中小3種類。プレートに癒着した結晶をはがしたり、クラスター状の結晶の分離に使用します。
  • MicroLassoTM: 大中小2種類。プレートに癒着した結晶をつかんではがします。
  • MicroSieveTM: 大中小3種類。結晶を母液から取り出します。結晶の移動に便利です。
  • MicroTipTM: 50ミクロンの直径を持ったMicroMountで、結晶のハンドリングに使います。MicroMesh上に載った
    結晶の位置の調整に使うことも可能です。
  • MicroGripperTM: 大中小3種類。結晶の上からかぶせるようにして結晶を挟みます。特にMicroRTと組み合わせた
    室温での測定に最適です。
  • MicroRulerTM: 600ミクロンまで図れる物差しです。25ミクロンピッチでメモリが付いています。
  • MicroSawTM: ノコギリ2本。針などと共に用いて、結晶周りの膜などをカットしたり取り除くために使用します。

MicroToolsTM KIT 2

MicroLoopsLD

MicroToolsTMKIT 2はKit 1のサンプルハンドリングツールのみを取り出してパッケージとしました。デザインも変更し、強度を持たせるために厚みを持たせました。Kit 1と同様、素材として高分子フィルムを用いています。
湾曲しているため形状が安定化していますが、結晶化器具の器壁に沿って曲がるなど、柔軟性も兼ね備えています。
金属製の結晶ハンドリングツールと比較して、柔らかいタッチで結晶を扱うことができます。
透明性もありX線の吸収も少なくなっていますので、X線回折実験にそのまま用いることもできます。
結晶に限らず、細胞その他の微小試料のハンドリングにご利用ください。ツールは太さ0.64mmのステンレスピンに取り付けられています。付属のシャープペンシルなどの先端に取り付けますと使いやすくなります。※Kit 2の先端は15ミクロンの厚さとなっています。したがって、X線回折実験にそのまま用いた場合、Kit 1よりもバックグラウンドが増加する傾向にある点にご注意ください。

 

MicroToolsTMKIT 2には次のツールが含まれています。

  • MicroTipTM:25ミクロンと50ミクロンの先端をもつツールが各2本あります。結晶を突く、分ける、持ち上げるなどに使います。MicroMountやMicroMeshに載せた結晶の位置の調整に使うこともできます。周りの結晶を傷めず、かつ剛性を持たせた形状となっています。
  • MicroSpoonTM:小2大1種類。プレートに癒着した結晶をはがしたり、クラスター状の結晶の分離に使用します。
  • MicroChiselTM:小2大1種類。プレートに癒着した結晶をはがしたり、クラスター状の結晶の分離に使用します。
  • MicroLassosTM:小2大1種類。プレートに癒着した結晶をつかんではがします。
  • MicroSieveTM:小2中2大1種類。結晶を母液から取り出します。結晶の移動に便利です。
  • MicroSawTM:ノコギリ2本。針などと共に用いて、結晶周りの膜などをカットしたり取り除くために使用します。

MicroToolsTM KIT 3

MicroLoopsLD

MicroToolsTM KIT 3には結晶のサイズを測定するツールが20本入っています。長さを測定するツールが2種類、長さと角度を測定するツールが2種類あります。
素材として10μm厚のカプトンを使用しており、結晶のサイズを測定した後、そのまま回折測定に使用することも可能です。

顕微鏡での測定は、結晶の向きや溶媒の屈折率により、正確に測定できない場合があります。このツールは結晶化のドロップに挿入して使用するため、このような欠点を取り除くことができます。

ツールの保持部分は、非磁性体であるステンレスでできています。0.7mm用のシャープペンに挿入して使用すると便利です。

 

MicroToolsTM KIT 3には次のツールが5本ずつ入っています。

  • Horizontal MicroRulerTM:全幅500μmに、25μmごとに目盛りがついています。
  • Vertical MicroRulerTM:全長1000μmに、25μmごとに目盛りがついています。
  • Large MicroProtractorTM:直径1000μmの円形のツールです。15度ごとに放射状に伸びる直線と、50μmごとに同心円が設けられています。結晶の大きさや面間の角度を測定することができます。
  • Small MicroProtractorTM:直径320μmの円形のツールです。
  • 45度ごとに放射状に伸びる直線と、20μmごとに同心円が設けられています。結晶の大きさや面間の角度を測定することができます。

LV CryoOilTM(低粘度 結晶凍結用オイル)

低粘度 結晶凍結用オイル微結晶に最適です

結晶凍結の際の氷の生成を押さえる手段の1つとして、結晶の母液をオイルで置き換える方法があります。
しかしながら、これまで使われてきたオイルは、粘性が高く、オイルが厚く付着してしまい、S/Nの低下の原因にもなっていました。
この問題は特に微結晶で顕著ですが、近年のX線源の発達により、測定可能な結晶サイズは飛躍的に小さくなっているため、深刻な問題となってきています。
また針状結晶や板状結晶では、凍結の際のオイルからの物理的な力により、結晶性が下がる場合もあります。

 

75μmのMicroMountにLV CryoOilでマウントした結晶は外形がはっきりと観察できます

LV CryoOilTMは非常に低粘度(Paratone-Nの10分の1)かつ表面張力が低い(水の3分の1)オイルで、上記のような問題を回避することができます。
左の写真では、結晶の形がはっきりと認識できることがわかります。また、LV CryoOilTMはもともと油拡散ポンプ用に開発されたため、極めて低い蒸気圧、高い化学的・熱的安定性を持っています。

マイクロマウント専用濾紙(Liquid Wick)

マイクロマウント用濾紙です。タイプ15, ExtraFine(XF)はMicroMountの母液だまり部分に触れて、溶媒を除くために用います。
Fine(F)およびMedium(M)は、MicroMountのクリーニングに使用します。

 

ピンカッター(Pin Cutter)

MicroMountピンを簡単に切断できます。