AppNote B-TA4014: サーマルペースト材料の熱伝導率測定
サーマルペーストは、サーマルグリース、サーマルゲル、ヒートシンクペースト、ヒートシンク、ヒートシンクコンパウンドなど、さまざまな用語でも知られているサーマルインターフェース材料(TIM:Thermal Interface Material)です。TIMは、電気機器の熱伝導インターフェースを改善するのに役立ち、優れたサーマルペーストは、長い信頼性の高いパフォーマンスとともに、低ボンドライン、低熱抵抗、高熱伝導率の特性を有します。TIMの樹脂成分はバインダーとしても作用し、粉末状のフィラーなどを結着する役割も果たしています。バインダーの性質によってTIMの種類は放熱シート、ギャップフィラー、グリス、接着剤、PCM、両面テープなど多岐にわたりますが、ペースト状の材料の熱伝導率の直接測定は難しく、ある一定の形状の成形が必須の測定法は不得手となります。また、測定法に合わせてペースト材以外の介在物との組み合わせも必要になり、正確な熱伝導率を測定する大きな阻害因子となっています。そのため、測定に際して特別な前処理も不要な簡便かつ短時間で測定が可能であることが、ペーストの測定に適していることになります。TRIDENTのMTPSセンサーは、ペースト状の材料を前処理の必要なく、そのままセンサー面に直接設置、測定することが可能な特徴を有するため非常に強力な熱伝導率測定手法です。